心の病気と体への訴え①

私は抑うつと戦っている。

 

うつ病ほど重症ではない。それが抑うつ

一時は躁鬱と疑われていたこともあった。だけど抑うつ

 

はじめては大学二年生のとき。

何もする気が起きなかった。

季節外れの五月病かと思いながら過ごしていた。

 

課題も行えず、気づいたら授業が終わっている。

友人と、楽しいのかわからない話をしながら、

相手が笑っているから、自分も笑えているんだろうと思っていた。

 

 

そのうち目が見えにくくなった。突然さすような痛みもでるようになった。

雨の日に起こる片頭痛が、晴れの日にも起きるようになった。

腕に蕁麻疹がでていた。

お腹がすいても食べる気がおきず、食べると腹痛がおきた。

膝の関節痛がひどくなった。

歯を磨くたびに大量出血していた。

乳房が生理前かのように引っ張られる痛みを感じるようになった。

自室の窓から決まった時間に男の怒鳴り声が聞こえるようになった。

日中、右耳が耳鳴りするようになった。

 

さすがにここまでくると何か大病なのかもしれないと

お世話になっている病院にいった。

 

眼科。視力異常なし。若干片目の視力が悪いだけ。眼精疲労の薬処方。

神経科。頭は影もなにもないきれいな状態。

皮膚科。蕁麻疹は何かストレスのせいかもと。

内科。胃潰瘍。ストレスだろうと。

整形外科。検査の結果おかしなところなし。ストレートネックだけの指摘。

歯科。歯茎が弱くなってる。ストレスで出血しやすい体質だろうと。

婦人科。乳がん検査。痛かったのに何もなし。

耳鼻科。少し掃除しすぎで腫れてるぐらい。

 

窓をあけて携帯の機能で録音をした。

母にも聞いた。

録音で録れた音は風と網戸が揺れる音だけ。

母は怖いこといわないでと怪訝な顔をしていた。

 

上記病院まわるまでに半年かかった。

ここまでくると私は躍起になっていたのだ。

 

さらに加速した出不精に鞭打って、なにかやらねばという思いで外にでて。

 

こんなに症状がでているのよ!

何かあるはずだろう!ヤブ医者どもめ!

(こんなに荒んでないが)

 

まあ、体の病気を疑っていたのだ。

 

 

 

胃潰瘍の回数が多く、内科には通い続けていた時、先生が言った。

 

少し休んでみたら。心が休まるように。

頑張りすぎなんだよ。

 

突然何を言い出すんだろうと思った。

 

最近そういうスプリチュアルな、風水的な、そんなものを見だしたか。

まだお若いのに何かを悟ったのか。

 

そんなことを思って。学校もバイトも定期的に休んでいるし、

前より忙しくない日々をおくっている。

表情筋は動かしずらくなってきたが、周りの反応も変化はないし支障はない。

私は全然頑張っていない。

 

動きは遅いのに、頭の中はまるで新幹線かの勢いで否定的なことを並べていった。

 

 

 

数週間後、眼科に眼精疲労の目薬をもらいにいったところ、先生にいわれた。

 

たくさん寝てみてね。体は健康でも心が疲れちゃってるってよくあることだから。

がんばってるね。

 

 

 

 

この前のような否定的な言葉の羅列は頭にはなかった。

 

 

ああ、疲れたな。

 

 

そう思っていた。

気づいたら先生の前なのに、人前なのに、目に涙がたまっていた。

 

我慢した。人前で泣くものかと、自尊心でこらえていた。

先生は、もういいですよ。と退室させた。

泣きそうな人間を追い出すのか、薄情だ

いつもの私ならそう思うはずなのにそうは思えなかった。

 

感謝したわけでもない。

 

 

 

疲れたなあ。

 

ただただそれだけを思っていた。

 

 

心の疲れをはじめて感じた記念日。